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アンガーマネジメント

冬季オリンピックが終わりパラリンピックが始まりますが、オリンピックでの平野歩夢選手(スノーボードハーフパイプ)の心の強さに本当に感動しました。

1本目は失敗、2本目は素人の私が見ている限りでは1位でおかしくない滑りでしたが2位、3本目で2位だった2本目と同じ内容で2本目の得点を上回って金メダル。自身でも採点に怒りを感じていたということをインタビューで話していましたが、あの場で怒りを原動力にして成功するということは悟りを開くようなレベルなのではないでしょうか。23歳のドレッドヘアーの若者が成し遂げたこととは考えられません。もちろん努力や才能といった裏付けがあったからこそだとは思いますが、完璧な感情のコントロールでした。

怒りというのは原動力にするには最も適している感情のような気もしますが、コントロールするとなるととても難しい感情だと思います。しかも原動力にするというのも長い目で見ればということで、瞬時に原動力に変えるとなれば完璧に感情をコントロールしなければ空回りになってしまう可能性が高いと思います。

平野選手の場合とは少し意味合いが違いますが、ビジネス研修などでもアンガーマネジメントという言葉を最近よく耳にします。怒りを上手くコントロールすることですが、こちらは特に今の時代では誰もが必要になります。私もアンガーマネジメントの話題を聞く度に反省し、気を付けなければと肝に銘じています。簡単な方法で有名なものは心の中で6秒数えるというものがあります。これは怒鳴ったり、つい手が出てしまう方などには有効かもしれませんが、私の怒り方のタイプには合っていないような気がするのです。私の場合、強い怒りを感じると気力が失せます。話したくもなくなってしまうので、万が一ビジネスシーンで起こった場合は戦う前に試合放棄となってしまうと思います。冷静に対処しなければ相手の思うつぼとなってしまいます。私の場合、相手の意見に偏見を持たずに一度受け入れてみることが私の冷静になる方法なのではと考えています。その上で投げやりにならずに、自分の意見を丁寧にわかりやすく伝えることが私の理想(目標)です。

方法はそれぞれ違うと思うので、大事なのは自身に合った方法を見つけることです。意識するだけでも随分違うのではないでしょうか。私の年代だと昔とは違う価値観に戸惑っている方も多いと思います。学校や仕事、お金を払う習い事までも先生や上司に叱られることは日常でしたし、それが良いことだと教えられてきました。怒りの連鎖の中では何も良いことがないということに気づけば、戸惑いながらも受け入れられると思うのです。時代についていくことは歳をとるほど大変ですが常に広い視野を持って柔軟に対応していきたいものです。