先日亡くなられたモーリーロバートソン氏の講演を聞いたことがあります。
SDGsについての講演でした。
その時に「SDGsは無形」「優しさがCO2を減らす」ということをおっしゃっていました。
一見、抽象的に聞こえるかもしれません。
しかし私は製造業の経営者として、講演を聞いている内にこの言葉の重みを強く感じていきました。
私たちの仕事は形ある製品をつくることです。
けれど、その品質を支えているのは設備だけではありません。
・次工程を思いやる一手間
・無駄を出さない意識
・後輩への丁寧な指導
・協力会社への配慮
これらはすべて“無形”です。
しかし、その積み重ねがロスを減らし、不良を減らし、再加工を減らし、結果としてエネルギー使用やCO₂排出を減らすことにつながる。
つまり――優しさは、生産性であり、環境対策でもある。
優しさはコストではなく、戦略
忙しいときほど、人は余裕を失います。
余裕がなくなると、雑になり、ロスが増えます。
逆に、心と体が整っているときは判断も冴え、無駄な動きが減る。
これは、私自身の実感でもあります。
SDGsは設備投資だけで達成するものではない。
会社の文化や空気、つまり“人”そのものが問われているのだと思います。
モーリー氏の言葉は、目に見えない価値を大切にする経営をあらためて考えさせてくれました。
無形の価値を言語化し、社会との関係をとてもわかりやすく教えてくださったモーリー氏の姿勢は、これからも私たちの中に生き続けると思います。
私たちが未来に残すべきものは、数字だけではなく、「人を大切にする文化」なのだと感じています。
優しさがCO₂を減らす。
その言葉を胸に、これからも“人から始まるSDGs”を実践していきたいと思います。