光陽精工株式会社 社長のブログ

光陽精工株式会社 女社長のブログ

プラスチック射出成型の会社です 毎月1日に更新しています

年収の壁

働き方にも多様性が求められる社会ですが、税や社会保険料の負担が増えないように時間を抑えて働く「130万円の壁」が国会でも話題になっています。当社でも主婦の方や他社を定年退職された高齢者の方がパートタイマーとして働いてくださっているので、多いに関心のある議題です。

当社のパートの方の就業時間は基本的に平日の9時~15時です。これは子育て世代の女性には都合の良い働き方らしく、パートの募集をかけると割とたくさんの応募があります。平日5時間勤務だと当社の年間休日はだいたい126日程度なので130万円の壁もクリアできていたので社会保険料の面でも好都合だったわけです。しかし賃金の上昇により労働時間を意図的に減らさないと繁忙期に残業をすれば130万円を超えてしまう可能性も出てきていますし、さらに賃金が上昇すれば確実に130万円を超えることになります。

定型と思われる非正規雇用の方々でも様々な問題が起きてしまっているのに、働き方の多様化に伴い新しい働き方をしている方々はまた違った悩みがあるのだと思います。細分化された働き方を全て網羅した公平な仕組みは不可能ですが、当社のパート従業員の意見(悩み)を述べさせていただきますと、「働きたいのに働けない」という事態が起きつつあります。それから、会社としては人材不足が深刻化することは目に見えています。

確かにこれらの制度によって救われる人もいるはずですし、国が時代にあった新しい制度を作り変化していくことは当然だと思います。ただ、すべての人が公平にはなれないですし、これによって会社の負担が大きくなり会社が耐えられなくなったら本末転倒だと思います。人材不足と社会保障のバランスは常に注意しておかないと、どちらが躓いても大変なことになります。この制度によって救われる人と不満を持っている人、そして人材不足を懸念する企業、税金や年金を払って欲しい国、それぞれが納得できずとも耐えられる制度にしていただかなければ、制度によって1つでも倒れてしまったら取り返しのつかないことになります。これからも毎年最低賃金を上げるのであれば、早急にバランスを整えるべきだと思います。